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相続・遺産分割の手引き

亡くなるときに後に全く何も残さずに亡くなる方というのはほとんど居ないのでは

遺言書がある場合,どうしたらいいのでしょうか?

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遺言書がある場合の流れ

遺言書がある場合の流れ
被相続人が公正証書遺言を残していれば,遺言書に基づいて遺産の名義変更手続きをする
ことになります。
遺言書に遺言執行者が指定してある場合は遺言執行者が名義変更手続きまでしてくれます。
遺言書に遺言執行者の指定が無く,自分で名義変更手続きをしようとしても相続人が協力して
くれないなどの理由で名義変更手続きが出来ないという場合には,家庭裁判所に遺言執行者の選任の申立をして,遺言執行者に名義変更手続きをして貰うと良いでしょう。
事前に弁護士に相談すると,その弁護士に遺言執行者になって貰うことも出来ます。
遺言書が自筆証書遺言または秘密証書遺言の場合は,被相続人の死亡後遅滞なく家庭裁判所に遺言書を提出して検認を受けなければいけません。
遺言書に封がしてある場合は家庭裁判所で開封しなければいけないので,勝手に開封してしまわないように注意してください。
検認を受ければ,あとは公正証書遺言と同様,遺言書に基づいて名義変更手続きを進めます。
うまくいかない場合は,遺言執行者の選任の申立をし,遺言執行者に名義変更手続きをして
貰います。

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遺言書がない場合,どうしたらいいのでしょうか?

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遺言書がない場合の流れ

遺言書がある場合の流れ
日本では遺言書を書くという習慣が根付いていないので遺言書がない場合がかなり多いのではないでしょうか。
この場合,民法は,法定相続人が法定相続分を取得すると定めています。
法定相続人と法定相続分は次の通りです。
まず,法定相続人全員が集まって,遺産分割協議をすることになります。
遺言書がない場合の割合表
子もしくは兄弟姉妹が被相続人より先にまたは同時に死亡した場合には,その子で被相続人と血のつながりがある者が相続人になります。

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遺産分割協議ってなんでしょうか?

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法定相続人全員が集まって,誰が何を取得するかについて話し合うことを,遺産分割協議といいます。
具体的には,まず,被相続人が出生してから死亡するまでの戸籍を揃えて全ての法定相続人を確定します。
法定相続人を一人でも洩らしていれば,残りの法定相続人達がした遺産分割協議は無効になってしまうので,法定相続人の確定には注意が必要です。
次に,被相続人名義の土地建物,株式,預貯金,現金など,遺産を列挙します。
そして,法定相続人全員で誰が何を取得するかを話し合って決めるのです。話し合いで誰が何を取得するかが決まれば,その内容を「遺産分割協議書」にまとめて法定相続人全員が実印を押し,印鑑 証明を添付します。
この「遺産分割協議書」があればその内容に従った遺産の名義変更ができます。
ところが,「遺産が全て現金で法定相続人が現金を法定相続分に従って分ければ良いだけだ」というのであれば話し合いも簡単なのですが,実際には,例えば,遺産は被相続人が住んでいた自宅土地 建物のほか若干の株式と預貯金といった場合,具体的に遺産の中の何を相続人の誰が取得するのかを決めるのは結構大変です。
遺産分割協議による分割は法定相続分にとらわれる必要はなく,極端な場合法定相続人のうちの一人が全ての遺産を相続するという内容の分割も出来るのですが,お金のことになると,やはり皆さん きちんと法定相続分を取得したいと考え,融通が利かないので結構まとまりにくいものです。
賃貸アパートや貸しガレージなどがあると不動産をどう評価するかとか,みんなが将来の収益が見込める財産を欲しがるなどさらに複雑になります。話し合いがこじれてしまうと,それまで仲が良か った兄弟姉妹が絶縁状態になり被相続人の法事すら一緒に行わなくなる,ということも珍しいことではありません。
遺産分割でもめるのは特別な資産家の場合だけではなく,遺産が古い自宅土地建物と若干の預貯金という場合でも同じです。
早い段階から弁護士のアドバイスを受けながら遺産分割を進めることをお勧めします。

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遺産分割調停ってなんでしょうか?

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相続人間でお互いにしこりを残さずに遺産分割協議がまとまれば一番良いのですが,お金のことですし,相続人にもそれぞれに事情がありますから,遺産分割協議がまとまらないことも実はよく あることです。
このような場合には,家庭裁判所の遺産分割調停に話し合いの場を移すことになります。調停委員が間に入って話し合うことで,合意がまとまりやすくなります。
遺産分割調停を利用する場合,調停を申し立てる側も,申し立てられる側も,自分が話しやすいと感じる弁護士,それが信頼できる弁護士ということになるのですが,そういう弁護士を代理人に付けて,相談しながら調停を進めることが,調停で納得できる結論を出すための秘訣です。

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遺産分割審判ってなんでしょうか?

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遺産分割調停は,双方「これでいい」という合意が出来て初めてまとまります。遺産分割調停をしてもどうしても合意が出来ない場合には,遺産分割の手続きは審判に移行することになります。       
審判では,家庭裁判所が具体的な遺産の分割方法を決めます。
裁判所は,「遺産に属する物または権利の種類及び性質,各相続人の年齢,職業,心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮して」(民法906条)各相続人の相続分に従って,裁判官の裁量的判断により分割方法を決めることになっています。
しかし,相続人の一人が遺産の家屋に居住していたり,相続人の一人が家業や会社を承継していたりして,法定相続分から若干譲歩してでもこれだけは守りたいという事情がある場合には,必ずしも審判では守りきれないことがあります。
そういう意味でも,早い段階で信頼できる弁護士を代理人に付けることが納得できる結論を出すための秘訣ということになります。

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財産の全てを第三者に遺贈するという内容の遺言書があったら
法定相続人は遺産を全く相続できないのでしょうか?

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いいえ。
一定の相続人には遺留分というものがあります。
法定相続人が被相続人の財産の増加に潜在的に寄与していることはよくあることですし,また,法定相続人が被相続人名義の財産で生活をしている場合には困ったことになりかねません。
そこで,民法は遺留分制度を定めて,一定の相続人に相続財産の一部を保証しています。
遺留分権利者は,兄弟姉妹以外の法定相続人です。
直系尊属のみが相続人であるときは遺産の3分1が,その他の場合には遺産の2分の1が,遺留分権利者全体に残されるべき遺留分の割合(総体的遺留分)になります。
遺留分権利者が複数居る場合には,総体的遺留分を,それぞれの遺留分権利者の法定相続分に従って分けたものが,各遺留分権利者の個人的遺留分になります。
ただ,注意しなければいけないのは,遺留分を侵害する部分については遺言が当然に無効になるのではなく,遺留分権利者が遺留分減殺請求権を行使した場合に財産を取り戻せるだけだ,ということです。
遺留分減殺請求権は,遺留分権利者が相続の開始及び減殺すべき贈与または遺贈があったことを知ったときから1年,または相続開始の時から10年を経過したときに時効で消滅するので,遺留分減殺請求権を行使する場合には早めに弁護士に相談をする必要があります。

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法定の形式を満たした遺言書があれば,
遺産は必ずその通りに分配されるのでしょうか?

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遺言書が法定の形式を備えていたとしても,遺言者が重度の痴呆症などで,何が書いてあるのかわからないのに人に言われるままに署名押印した場合,その遺言書は遺言者が自分の意思で作成したことにはならず,無効です。
実は,遺言者が高齢の場合には,遺言書で財産を取得した人(受遺者)と法定相続人との間で,「遺言書は無効だ!」「いや,有効だ!」といって争いになることが結構あるのです。
この場合,受遺者と法定相続人は,双方弁護士を付けて,遺言書が有効か無効かについて裁判所の判断を仰ぐことになります。
そして,「遺言が無効である」との判決が出れば,遺言書はなかったことになり,遺産は遺言書通りには分配されません。

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事情があって父(被相続人)の名義になっている土地がありますが,
実はこれは自分がお金を出して買った自分の土地なのです・・・
遺産として他の相続人と分けなければいけないのでしょうか?

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他の全ての相続人も「確かに,この土地はお父さんのものではなく,あなたのものですね」と認めてくれるのであれば,その土地があなたのものであることを前提に遺産分割協議を進めれば大丈夫です。
しかし,相続人の中に「いや,この土地はお父さんの土地だから遺産として分割すべきだ」と言う人がいればそういうわけにはいきません。
まず,あなたの土地だという根拠,たとえばその土地を買うときにお父さんからお金を借りたので土地の名義人をお父さんにしたが,その後借りたお金を全てお父さんに返した,という事情がある場合,それを裏付けるお父さんとの合意書,お父さんからの領収書などを他の相続人に見せて納得して貰うように努めてみてください。
それでも,納得して貰えない場合は,遺産分割をする前に,その土地が遺産(お父さんの土地)なのか,あなたの固有財産なのかを,遺産確認請求訴訟を起こして確定することになります。

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遺産は財産より借金が多いので相続したくないのですが・・・

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万が一,被相続人が財産よりも債務を多く残してしまった場合には,被相続人が死亡してから3か月以内に被相続人の住所地を管轄する家庭裁判所に相続放棄の申述をすると,相続人は相続を放棄することが出来ます。
相続放棄で注意しなければいけないのは,被相続人の債務だけ放棄することは出来ないということです。被相続人の財産を使ってしまったら相続放棄は出来なくなりますから,気を付けなければいけません。

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